心理士は人の心がわかる!?
こんにちは、ひろ君@心理士(神経心理学)です。
前回は病院で働く心理士についてザッとお伝えしました。
今回からは心理士が具体的にどのように活動しているのかをまとめていきたいと思います。(※あくまでも一人の経験談です。参考程度に読んでいただければ幸いです。)
「心理士は心が読めるのか?」
そんなテーマからお伝えしたいと思います。
もくじ
なぜ心が読めるとおもわれるのか…
よく出会った人たちから「心が読めるの?」と言われることがあります。
答えは「読めたら今頃、億万長者なんだろうな…」。はい、人の心を読み当てるということはできません。そもそも心を読むことは心理士の生業ではありません。
では、なぜそのようなイメージを持たれやすいのでしょうか。
1つの理由としてはメンタリズムなどといったパフォーマンスの影響があると思います。
メンタリストと心理士は職種としては全く異なるものです。ですが、「メンタル」「心」といった共通したキーワードから同じようなものとして認識してしまうようです。
でも、実際に心理士と話したときに「あたってる!」と思ったことはないでしょうか。それはなぜなのでしょうか?
心理士は読めない、読まない
心理士は人の心を読もうと言う一方通行な関わりはしません(このあたりは実はメンタリズムも同様のことが言えるかもしれませんが)。
心理士は以下のようなプロセスを持って人と関わっています。
①観察
まず、人と関わるときに必ず行っているのは「観察」です。
どんな方でも、人と関わる時には相手の様子を観察し「この人こんな感じがする。」といった印象を持って関わると思います。
心理士はその印象のみに頼らず、「様々な知識や理論」をもとに相手の人を見たてていきます。
②対話
また実際に話を聴いて、相手の話を要約し伝え返すことで、相手が伝えたいと思っている内容が理解できているかを確認していきます。
③分析
観察と対話から得られた情報から、その人の人物像を分析し組み立てていきます。
このような工程を繰り返し行うことでその人への理解度が深まり、ちょっとした変化に気が付く(目が向く)ようになっていきます。「今日、なんか調子が良くなさそうですね?」とたずねると「なんでわかるんですか?」と驚かれるといった流れです。
ふつうの人と変わらない
ここまで読んでいただくとわかるかと思いますが、実際にやっていることは人が人と関わる際に行なわれているプロセスと何ら変わりません。
特別な能力があるのではなく、普段あまり気に留めないようなことに対しても注意を払い拾い上げているんですね。
ですので当然、理解が合致しない時もあれば、相性が合わない時もあります。
心理士も普通の人ということです。
次回予告
今回はふつうの人たちがこころの支援に携わっていることをお伝えしました。
ではどんな技術を駆使して人物像を見立てているのでしょうか?
次回は大切な取り組みの1つである「心理アセスメント」について詳しくお伝えしたお思います。