知って得する心理学ーオープン・クエスチョンー
オープン・クエスチョン
今回の知って得する心理学で紹介するのは「オープン・クエスチョン」です。この技法は会話を進めていく上で有効な関わり方のひとつになります。
よく「クローズド・クエスチョン」という関わり方も一緒に紹介されますので、セットで覚えておくと良いと思います。
話のきっかけを作る
まず先に「クローズド・クエスチョン」を紹介したいと思います。直訳すると「閉ざされた質問」という感じになります。これは聞かれた人が「YesかNo」で答えられる質問を指します。
例えば、
「昨日あの番組みた?」→「見た見た!(Yes)」
「宿題やった?」→「忘れた!(No)」
といった感じで一問一答でやりとりが成り立つ質問の仕方になります。
この質問は、会話を始めるきっかけを作ったり、情報を確認する手段として有効です。
ですがその反面、多用しすぎると「聞き取り」「取り調べ」のような印象を与えてしまったり、一方的なやりとりになってしまいます。
関係を深める
「オープン・クエスチョン」は「開かれた質問」と訳されます。
この質問はクローズド・クエスチョンとは質的に異なっており、聞かれた人が具体的な考えや意見を持って返答することで成り立ちます。
例えば、
「このマンガどうだった?」→「よかったよ!キャラクターがかっこよかった!」
と聞かれた人は考えや意見などを述べることができます。
この回答に対して「そうだよね!私は特にあのキャラクターが好きだな!」と返すことで、意見を交わすことができ、お互いの趣味嗜好について共有することができます。
「オープン・クエスチョン」は関係を深める際に有効な関わり方ですが、答えづらい内容を尋ねてしまうと相手に不快感を与えたしまう恐れがあります。また多用しすぎると相手が疲弊してしまうこともありますので注意が必要です。
話し上手は聞き上手
2つの質問の仕方を紹介しましたが、いずれも偏った使い方をすると交流がスムーズに進まず、関係を構築することが難しくなってしまいます。
大切なのはタイミングとバランスです。
例えば、
①クローズド→オープン(日常会話)
A「昨日のお笑いみた?(クローズド)」
B「見た見た!」
A「あれ、めっちゃ笑ったわ。特に芸人Cが最高だったわ。Bはどうだった?(オープン)」
B「俺は芸人Dがツボだったわ!」
②クローズド→クローズド→オープン(職場)
A「Bさん、声かけてもいいですか?(クローズド)」
B「いいですよ!」
A「〇〇について何ですけどお尋ねしてもいいです?(クローズド)」
B「〇〇だったら今日の夕方から時間がありてるからその時に話そうか。」
A「ありがとうございます。よろしくお願いします。ちなみ△△についてはこんな感じで考えてるんですけどどう思いますか?(オープン)」
B「いいと思うよ!ただ、ここはこっちの方がもっと良くなるかもね!」
と言った具合に使い分けていくと良いと思われます。
他にもコミュニケーションにおける技法は多くありますが、会話のリズムを意識してみるだけでもだいぶ違いが出てくると思います。ぜひお試しを。
まとめ
- 質問の仕方には「オープン・クエスチョン」と「クローズド・クエスチョン」というものがある。
- 「オープン・クエスチョン」は相手の意見や考えを共有しやすい。
- 「クローズド・クエスチョン」は会話を始めたり関係を深めるきっかけになる。
- やりとりはタイミングとバランスが大切。 会話のリズムを意識してみましょう。
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