Therapist-Works

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知って得する心理学ー同調圧力ー

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同調圧力

今回紹介するのは同調圧力という言葉です。

集団の活動において「周りに合わせる」場面は良くあると思いますが、そこには見えない力が働いていることがあります。

そのひとつに「同調圧力」というものがあります。

 

 

多数派 > 少数派

同調圧力(同調圧/集団圧力などとも言われる)とは、集団内における少数意見を持つ者に対して、暗黙のうちに多数派の意見に合わせるように働きかける力の流れを指します。

学校の仲間グループや職場の同僚などある程度関係が構築されている集団の中で発生しやすいですが、道端で発生したトラブル(事故や事件)など緊急性の高い場面においても発生します。

 

 

見えない力

少数派の意見を変えさせるためのパターンをいくつか紹介したいと思います。

 

①物理的な損失

少数派に立つことでその人への嫌がらせをしたり明白な脅迫をすることで、多数派になびくように働きかけることがあります。

児童・少年期には「はぶく(グループに所属させない)」「地位の剥奪」「過度な身体接触」などの行動がよく見られると思います。

 

②権力者の存在

グループのリーダーの存在を意識し、集団から外されないようにと考えてしまうことで自分の意見が表明できなくなってしまうことがあります。

「あの人に逆らうのはやめておこう」と判断せざるおえない状況の時に生じやすいパターンだと考えられます。

 

③羞恥心を与える

流行に乗らない人に対して「まだそんなのやってるの?」「それはオワコンでしょ?」など、その行動が恥ずかしいものであるといった印象を与えることで、周囲に馴染むような圧力がかかる場面もあると思います。

 

ネガティブ・キャンペーン

賛同する意見に対して誹謗中傷を与え、そのような「選択をするのはおかしい」「変わり者である」などの印象を与える流れを指します。 

 

 

なぜ圧力が生じるのか?

個人的な見解ですが、同調圧力は、圧力を受ける側、与える側の両者が、自分の身(地位、権力、保身、自尊心など)を守ろうとしたさいに生じるのだと考えます。

それは状況が変われば立場も変化するということ意味します。

つまりは、問題が生じた際は責任の在りどころを追求するのはその場しのぎでしかないということにもなります。

問題を解決しようと考えるときには「どのようにして集団の中でダイナミックな力動が生じているのか」に目を向けることが重要なんだと思います。

 

 

まとめ

  • 集団のなかでは同調圧力が生じやすい。
  • 同調圧力とは少数派が意見を変えて周りに合わせるように働きかける力の流れを指す。
  • 集団で問題が生じた時は責任の所在を明確にすることよりも、どうして問題が生じたのかに目を向けることが大切。

 

 

 

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